ナイトてんしょん
ショートエンタメ情報局
「東南アジアはダウンロード数だけ。稼げない市場だ」ーーそう決めつけていると、気づいたときには席がなくなっている。
2025年第1四半期、東南アジアのショートドラマアプリDL数は8,700万件。世界全体の30%を占め、前四半期比61%増という爆発的な成長を記録した。インドネシアは単独で3,542万DLを叩き出し、アメリカを抜いて世界1位の座を奪った。人口6億人超、平均年齢30.9歳。スマートフォンネイティブの若年層がコンテンツを貪欲に消費するこの地域は、ショートドラマ産業にとって無視できない"次のフロンティア"となっている。

私たちナイトてんしょん株式会社は、TikTokショートドラマ専門の制作会社として全アカウント累計1億回再生を突破し、海外クライアントの案件ではAIドラマで200万再生、POVドラマ150万再生というPR実績も持つ。この記事では、インドネシア・タイ・ベトナムを中心とした東南アジアショートドラマ市場の最新データを徹底的に分析し、日本の制作会社・企業にとっての参入機会を解説する。
人口構成・デジタルインフラ・文化的親和性の3条件が揃い、東南アジアはショートドラマ消費の世界的震源地へと変貌した。
東南アジアの総人口は6億人を超える。日本の約5倍だ。しかもその平均年齢は30.9歳と、西欧諸国(40歳超)や日本(48.6歳)と比較して圧倒的に若い。この若年層がスマートフォンを手にしてSNSと動画コンテンツを日常的に消費している。TikTokの東南アジアにおけるユーザー数は3億人を超え、1日あたりの平均視聴時間は90分を上回る。
ショートドラマはまさにこの「スマホ第一世代」の消費行動に最適化されたフォーマットである。1話1〜3分の縦型動画は通勤時間や昼休みに完結し、クリフハンガーで次の話へと自然に誘導される。この体験設計が東南アジアの若年層と完璧にマッチしたのだ。
東南アジアの多くの国では、PCを飛び越えてスマートフォンがインターネット接続の主要デバイスとなった。インドネシアのインターネットユーザーの約96%がモバイル経由でアクセスしている。デスクトップ向けの長尺コンテンツよりも、モバイル最適化された短尺コンテンツへの需要が構造的に高い市場なのである。
インドネシアのストリーミング加入者は2,690万にまで拡大。2025年第4四半期にはインドネシア産コンテンツが韓国ドラマと視聴シェア30%で並ぶという歴史的な転換点を迎えた。ローカルコンテンツへの自信が高まるなかで、ショートドラマという新フォーマットが急速に浸透しているのだ。
東南アジアには中華系コミュニティが広く分布しており、中国で爆発的にヒットしたショートドラマのテーマ(復讐劇、身分逆転、ロマンス)への親和性が高い。そのため、中国プラットフォームが最初に翻訳・吹替で展開した市場が東南アジアだった。この先行投資が市場を"耕し"、ユーザーの視聴習慣を形成した結果、いまでは現地オリジナル作品への需要も急速に拡大している。

インドネシアは"量"、タイは"質(課金力)"、ベトナムは"伸びしろ"。三国三様の市場特性を理解することが参入戦略の第一歩だ。
2025年第1四半期、インドネシアのショートドラマアプリDL数は3,542万件。これは世界全体の約13%にあたり、アメリカを抜いて単一国として世界1位の座を獲得した。2024年通年では5,000万DLを超えている。
しかし、課金力には課題がある。2024年累計のIAP(アプリ内課金)収益は1,746万ドルで、世界トップ10に入ってはいるものの、RPD(1DLあたり収益)は0.33ドルにとどまる。北米の4.70ドル、日本の4.13ドルと比較すると10分の1以下だ。
この「大量DL・低課金」構造は一見するとネガティブに映る。しかし裏を返せば、広告収益化(IAA: In-App Advertising)モデルが極めて有効に機能する市場でもある。ユーザーは「広告を見る代わりに次のエピソードを無料で視聴する」という行動に慣れており、広告主にとっては巨大な視聴者プールへのリーチ手段となる。
インドネシア市場で特筆すべきもう一つのポイントは、通信大手Telkomselとの提携モデルだ。AR Asia Productionsが仲介する形で、Telkomselが複数のショートドラマアプリをバンドル提供している。通信キャリアの流通網に乗ることで、アプリストア以外の導線からユーザーを獲得できるのは大きなアドバンテージである。
タイの市場特性はインドネシアとは対照的だ。DL数では2025年第1四半期で1,122万件(世界7位)と規模ではインドネシアに及ばないが、同期のIAP収益は778万ドルで世界トップ3にランクインしている。RPDは0.82ドルで、東南アジアではマレーシア(1.53ドル)に次ぐ水準だ。
この課金力の背景には、タイの成熟したエンタメ消費文化がある。タイはBL(ボーイズラブ)ドラマの世界的輸出拠点であり、コンテンツに対してお金を払う文化が若年層にも浸透している。
さらに注目すべきは、タイの通信大手AISがShortMaxをエンターテインメントバンドルに採用した点だ。AISは5,080万人超の顧客基盤を持ち、プレミアリーグ放映権やNetflix・Disney+なども統合したオールインワンの「AIS PLAY」パッケージにShortMaxを組み込んでいる。通信インフラとコンテンツ配信が融合する「テルコ×エンタメ」モデルは、タイがアジアにおける先行事例を築いている形だ。
中国プラットフォームがタイ市場でシェア40%を占めるというデータもあり、競争は激しい。しかし裏を返せば、それだけ市場が活性化しており、ローカル制作への需要も高まっているということだ。
ベトナムはインドネシアやタイほどの統計データはまだ多くないが、複数の兆候がこの市場の将来性を示している。
2025年にGoogleがホーチミン市で「Drama Shorts: The Path to Breakthrough Growth」と題したイベントを開催し、ベトナムのパブリッシャーに向けてショートドラマの事業機会を提示した。Linmon Mediaは2026年のマイクロドラマ新作ラインナップで、ベトナムを韓国・フィリピン・タイ・インドネシアと並ぶ重点ターゲット市場に指定している。
ByteDanceのMeloloアプリでも、ベトナムはインドネシア、フィリピンに次ぐ第3の市場として位置づけられている。AIによる字幕自動生成ツールがベトナム語を含む10言語以上に対応しはじめており、ローカライゼーションのハードルが急速に下がっている。
ベトナムの人口は約1億人で平均年齢は約32歳。モバイルインターネット普及率も急上昇中だ。市場が本格的に立ち上がる前に参入ポジションを確保できるかどうかが、今後の勝負を分けるだろう。
東南アジアのRPD(1DLあたり収益)は0.70ドルと北米の7分の1。しかし、広告収益化モデルの成熟によりプラットフォームは確実に利益を生み出している。
ショートドラマ市場の収益性を測る指標として、RPD(Revenue Per Download)は非常に重要だ。2024年の地域別RPDを比較すると、その格差は歴然としている。
地域 | RPD(2024年) |
|---|---|
北米 | $4.70 |
日本 | $4.13 |
欧州 | $2.30 |
グローバル平均 | $2.00 |
マレーシア | $1.53 |
タイ | $0.82 |
東南アジア全体 | $0.70 |
インドネシア | $0.33 |
北米と東南アジアの間には約7倍の開きがある。これだけ見れば「東南アジアは稼げない」と判断したくなるかもしれない。しかし、この数字にはIAA(広告収益)が含まれていない。ショートドラマアプリの東南アジアにおける主要な収益源は課金ではなく広告なのだ。
東南アジアのユーザーは、有料課金よりも「広告を視聴して次のエピソードをアンロックする」行動パターンを圧倒的に好む。DramaBoxやFlexTVはこのIAAモデルを主軸に据え、ユーザーの高い視聴時間(DAU平均40分超)を広告収益に転換している。
この「無料エピソード+広告解放」モデルの利点は3つある。
ユーザー獲得コストが低い: 無料で視聴できるためダウンロードの心理的障壁が極めて低く、大量のユーザーを獲得できる
視聴時間が長い: 広告を見てでも続きを見たいという動機付けにより、1セッションあたりの視聴時間が長くなる。広告在庫(インプレッション数)が増える
広告主にとっての魅力: 6億人市場のZ世代にリーチできるプラットフォームとして、グローバル広告主の関心を集めている
実際、DramaBoxは2024年通年で売上3億2,300万ドル、純利益1,000万ドルを達成し、大手ショートドラマプラットフォームのなかで唯一の黒字を記録した。その収益の大きな部分を広告が支えている。
収益面だけでなく、コスト面でも東南アジアは優位性を持つ。北米で80分のショートドラマ1作品を制作する場合、コストは15万〜20万ドルが相場とされる。それが東南アジアでは同等クオリティで約5万ドル。3〜4分の1のコストで制作可能なのだ。
キャスト費用、ロケーション費用、スタッフ人件費のすべてが北米より低い。しかもインドネシアやタイには、テレビドラマ制作の実績を持つプロダクション会社が多数存在するため、制作インフラも整っている。
この「低コスト制作×広告収益化」の組み合わせが、東南アジア市場固有のビジネスモデルを形成している。RPDが低くても、制作コストが低く、広告収益が上乗せされることで、利益を生み出せる構造なのである。
中国テック大手からローカルプラットフォームまで、東南アジアのショートドラマ覇権争いはすでに始まっている。
DramaBoxは中国のヒット作を多言語に吹き替え、16言語対応で東南アジア全域に展開している。特にインドネシアでは、中国語の復讐劇やロマンスドラマをインドネシア語吹替で配信し、大量のユーザーを獲得した。
DramaBoxの東南アジア戦略のポイントは「翻訳コンテンツ+広告収益化」のハイブリッドモデルだ。高い日次アクティブ時間を広告収益に変換する手法で、ユーザーからの直接課金に依存しないビジネスを実現している。
九州文化(Jiuzhou Culture)が運営するShortMaxは、制作開始からわずか45日で台本制作から海外展開まで完了させるという驚異的なスピードを誇る。このオペレーション効率が、中国国内で磨かれた量産体制の強みである。
東南アジアでは特にタイでの存在感が大きい。前述のとおり、AISのエンターテインメントバンドルに採用されたことで、タイの通信インフラに乗った形で数千万人規模のユーザーにリーチ可能な状態を築いている。2024年の前年比売上成長率は3,888%という数字が、ShortMaxの爆発力を端的に物語っている。
ByteDanceが東南アジア向けに投入したMeloloは、他のプラットフォームとは一線を画す「完全無料」モデルを採用している。2024年11月のローンチからわずか5カ月で、2025年3月には月間230万DLを記録。DLの99%が東南アジアからで、そのうちインドネシアが約70%を占める。
Meloloの戦略は明快だ。TikTokで培ったユーザー獲得のノウハウとアルゴリズムを活用し、まず圧倒的なユーザーベースを構築する。課金はせず、広告視聴やデイリータスクでコンテンツをアンロックする仕組みにより、価格に敏感な東南アジアユーザーの支持を獲得している。2025年9月には収益が前月比102%増を記録し、マネタイゼーションフェーズへの移行が始まっている。
中国のストリーミング大手iQIYIは、インドネシア・タイ・マレーシアで現地制作のマイクロドラマを計画していると発表した。2025年下半期から本格的なプロダクションを開始する見込みで、既存の長尺ドラマの視聴基盤を活かしたクロスプロモーションが武器になる。iQIYIの2025年第2四半期のマイクロドラマ日次視聴時間は前年比で二桁成長を記録しており、本気度は高い。
香港拠点のAR Asia Productionsは、インドネシアのVidio、タイのTrueVision Nowと提携し、ショートドラマの大規模展開を進めている。インドネシア・タイ・韓国・中央アジア・南米に5つの制作ハブを持ち、中国語・韓国語・英語・ロシア語・インドネシア語・タイ語・カザフ語での多言語制作に対応。東南アジア5カ国(インドネシア、タイ、マレーシア、シンガポール、フィリピン)に拠点を持つ「地域特化型」のポジションを確立しつつある。
東南アジアショートドラマ市場への参入は"いつか"ではなく"いま"が正解だ。日本の制作力・IP資産・品質基準は、この市場で明確な差別化要因となりうる。
もっとも参入ハードルが低いのは、現地のプラットフォームやストリーミングサービスへのコンテンツ供給(ライセンシング)だ。VidioやiQIYI Thailand、TrueVision Nowなどは常に新作コンテンツを求めている。
日本のショートドラマ制作会社がインドネシア語やタイ語に吹き替え・字幕対応した作品を供給すれば、日本コンテンツの「品質プレミアム」が差別化ポイントになる。実際、東南アジアでは日本のアニメ、マンガ、ドラマに対する親和性が非常に高く、"日本製"というブランド価値は依然として強い。
私たちナイトてんしょん株式会社は、TikTokショートドラマ専門として自社IP累計約4,000万再生超(3シリーズ合算)の実績を持つ。この制作ノウハウを東南アジア市場向けにローカライズすることは、十分に現実的な戦略だと考えている。
より積極的なアプローチとして、東南アジア現地での制作が挙げられる。前述のとおり、制作コストは北米の3〜4分の1(約5万ドル/作品)で済む。日本のディレクション力と東南アジアの制作リソースを組み合わせることで、高品質かつコスト競争力のある作品を量産できる可能性がある。
総務省が2026年春にタイで日本コンテンツの試験配信を開始する計画を進めており、U-NEXTもワーナー・ブラザース・ディスカバリーとともに東南アジアでの日本コンテンツ配信を発表している。官民一体で日本コンテンツの東南アジア展開を後押しする環境が整いつつある。
ナイトてんしょんは、すでに海外クライアントKnowunityの案件で、AIドラマ200万再生・POVドラマ150万再生という海外向けコンテンツ制作の実績がある。言語・文化の壁を越えたショートドラマ制作のノウハウは、東南アジア展開においても大きな武器になると確信している。
第三の選択肢は、東南アジアのプロダクション会社との共同制作だ。AR Asia Productionsが台湾・韓国・タイ・インドネシアのプロダクション会社と共同制作イニシアチブ(「Rocket」プロジェクト)を立ち上げたように、複数国のリソースを組み合わせた制作体制は今後主流になっていく。
日本側が脚本・演出・品質管理を担い、東南アジア側がキャスティング・撮影・ローカルマーケティングを担当する分業モデルは、双方の強みを最大化できる。特にBLドラマのタイ、復讐劇のインドネシア、ホラーのフィリピンなど、各国が強みを持つジャンルと日本の企画力を掛け合わせることで、地域横断的なヒットを生み出せる可能性がある。
巨大なポテンシャルの裏には、文化的分断・規制リスク・課金力の壁という3つの構造的課題がある。参入にあたってはこれらを冷静に評価する必要がある。
東南アジアは11カ国、90以上の民族集団で構成される。タイでヒットしたドラマがインドネシアでは響かない、あるいはフィリピンで人気のジャンルがベトナムでは検閲に引っかかる、ということが日常的に起こりうる。「東南アジア」をひとつの市場として捉えるのは危険だ。国ごと、時には地域ごとにコンテンツ戦略を変える必要がある。
インドネシアはイスラム教が国民の87%を占め、ロマンスドラマにおける親密なシーンへの制約がある。タイでは仏教に関連する表現や王室への言及に極めて敏感だ。マレーシアでも宗教的な検閲基準は厳格である。日本の制作会社がこれらの規制を十分に理解せずに進出すると、作品の配信停止やブランド毀損のリスクを負うことになる。
東南アジアのRPDは0.70ドルと北米の7分の1。この格差がすぐに解消されることは期待できない。しかし、タイのように課金文化が成熟してきた国もあり、経済成長とともに中間層が拡大すれば、徐々に課金意欲は上昇するだろう。2024年から2025年にかけて、タイのIAP収益は前年比で大幅に増加しており、市場の成熟は確実に進んでいる。
重要なのは、「課金力が低い=ビジネスにならない」と短絡的に結論づけないことだ。広告モデルを主軸に据えつつ、課金の成長を待つ二段構えの戦略が求められる。
翻訳コンテンツから現地オリジナルへ、課金からハイブリッドモデルへ。東南アジアのショートドラマ市場は"第二フェーズ"に突入している。
東南アジアのショートドラマ市場は、中国語コンテンツの翻訳・吹替が主流だった第一フェーズを経て、現地オリジナル制作が急速に増加する第二フェーズに入っている。Kuku TVが2025年4月に月間1,000万DLを達成し、その成功要因が「文化的にネイティブなコンテンツ」だったことは象徴的だ。翻訳コンテンツよりも現地制作コンテンツのほうがエンゲージメントが高いという実績は、今後の市場の方向性を明確に示している。
タイのAISやインドネシアのTelkomselが示したように、通信キャリアとショートドラマプラットフォームの統合が東南アジア全域で広がるだろう。通信料金にショートドラマの視聴権がバンドルされることで、ユーザーは「追加コスト」を意識せずにコンテンツを消費できる。このモデルは、課金力の低い市場でのマネタイゼーション課題を解決する有力な手法となる。
AnyMindが展示したAI字幕生成ツールのように、AIを活用したローカライゼーションが制作・配信のコストを劇的に下げている。長尺ドラマをAIで短尺に再編集するツールも登場しており、コンテンツ制作時間を最大70%短縮できるという。日本語から東南アジア各国語への翻訳・字幕生成も、AIの進化により従来の数分の1のコストで実現可能になりつつある。
初期の東南アジアショートドラマ市場は、中国発の復讐劇やロマンスが中心だった。しかし現在、ホラー、BL、社会派リアリズムなど、ジャンルの多様化が急速に進んでいる。タイのBLショートドラマ、インドネシアの家族ドラマ、フィリピンのホラーなど、各国の文化的強みを活かしたジャンル分化が進むことで、より幅広い視聴者層を取り込めるようになるだろう。
2026年以降、ショートドラマは単なる短尺動画ではなく、キャラクターや世界観を軸としたIP(知的財産)としての活用フェーズに入ると予測される。書籍化、グッズ化、イベント化、ブランドコラボなど、ショートドラマ起点の二次展開が東南アジアでも広がっていく。日本はIPビジネスの先進国であり、このトレンドにおいても強みを発揮できるポジションにある。
私たちナイトてんしょん株式会社は、国内での制作実績に加え、海外クライアント案件で「日本の制作力は国境を越えられる」という確信を得ている。
ナイトてんしょんは、TikTok「ナイトてんしょん」(平均再生50万回超え)、Instagram「今日もとりあえず夫婦」(平均再生150万回超え)の2アカウントを運用し、全アカウント累計で1億回再生を突破している。
自社IPの「嫁の分際で」「パパは全然面倒見てくれない」はそれぞれシリーズ累計1,500万再生超え、「なんで私だけ」は1,000万再生超え。3シリーズ合計で約4,000万再生超を記録している。これらの作品で培った「最初の2秒で掴む」「各話をクリフハンガーで終わらせる」「共感を軸にした物語設計」といった制作ノウハウは、東南アジア市場でも普遍的に通用する技術だ。
特に注目すべきは、海外クライアントKnowunityとの案件だ。AIドラマ「思春期の葛藤」は200万再生、POVドラマ「真夜中の若者たち」は150万再生を達成した。国内制作で海外視聴者にもリーチできるショートドラマの企画・制作力があることを実証した案件であり、東南アジア進出を検討する際の重要な布石となっている。
2025年第1四半期だけで東南アジアのショートドラマアプリDL数は8,700万件(世界の30%)。2024年累計のIAP収益は、インドネシア$17.46M、タイ$10.90M、マレーシア$10.62Mで、3カ国合計で約3,900万ドルに達しています。ただし広告収益を含めた総市場規模はこれを大幅に上回ります。
人口2.7億人超(世界4位)、平均年齢29歳、モバイルインターネット普及率96%という条件が揃っているためです。加えて、中国プラットフォームが翻訳コンテンツを早期に投入して視聴習慣を形成したことが、ユーザーベースの急拡大を促しました。
確かにRPDは北米の7分の1ですが、広告収益化(IAA)モデルが主流であるため、IAP収益だけで判断するのは不正確です。DramaBoxはこのモデルで2024年に純利益1,000万ドルを達成しています。「大量ユーザー×広告+低コスト制作」の方程式で十分にビジネスが成立します。
文化的な理解(宗教、ジェンダー表現、王室への配慮等)が最大のハードルです。制作面では、現地プロダクションとの共同制作や、AI翻訳ツールの活用により、コスト・言語の壁は年々低下しています。総務省のタイ試験配信やU-NEXTの東南アジア展開など、公的支援も拡充傾向にあります。
国によって異なります。インドネシアでは家族ドラマ・復讐劇、タイではBL・ロマンス、フィリピンではホラー・ファンタジーが人気傾向にあります。中国発の身分逆転劇も地域横断的に支持されています。ジャンルの多様化が進んでおり、今後はさらに幅広いテーマが受け入れられるようになるでしょう。
80分のショートドラマ1作品あたり約5万ドル(約750万円)が相場です。北米の15万〜20万ドルと比較して3〜4分の1のコストで制作可能です。現地のプロダクションインフラ(スタジオ、俳優、スタッフ)も充実しているため、品質面でも遜色ない作品が作れます。
タイの事例が参考になります。タイのRPDは0.82ドルとASEAN内で比較的高く、IAP収益は世界トップ3に入っています。経済成長・中間層拡大・課金文化の浸透に伴い、他の国でも徐々にRPDは上昇すると予測されます。ただし、北米水準に達するには相当の時間がかかるため、当面は広告モデルとのハイブリッドが現実的です。
いかがだっただろうか。東南アジアのショートドラマ市場は、DL数世界1位のインドネシア、課金力で世界トップ3入りのタイ、未開拓ながら急成長のベトナムを筆頭に、グローバル市場の30%を占める巨大な成長エンジンとなっている。
RPDの低さという課題は残るものの、広告収益化モデルの成熟、制作コストの圧倒的な優位性、そして通信キャリアとのバンドルモデルの登場により、ビジネスとして成立する道筋は明確に見えている。翻訳コンテンツから現地オリジナル制作へのシフトが進む今こそ、日本の制作力を東南アジアに投入する好機だ。
「日本のショートドラマは東南アジアで通用するのか?」ーー私たちの答えは明確にYesである。通用するどころか、この市場が求めている"品質"と"物語設計力"は、まさに日本の制作現場が得意とする領域だ。一度、検討してみてもよいのではないだろうか。
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弊社はショートドラマ制作に強みを持つ映像制作会社です。多くの企業様とコラボレーションし、ショートドラマ制作をしてきた実績がございます。「費用感を知りたい」「事例を知りたい」「自社で効果が出るのか分からない」といった相談も受け付けておりますので、是非お気軽にお問い合わせください。
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