ナイトてんしょん
ショートエンタメ情報局
「ショートドラマって、まだ一部のTikTokクリエイターの遊びでしょ?」ーーそう思っている方がいたら、その認識はすでに2年遅い。2026年、日本のショートドラマ市場は約1,530億円に達する見込みだ。これは映画興行収入(年間2,000〜2,500億円)に肉薄する数字であり、もはや"一過性のトレンド"ではなく、映像産業の構造を塗り替える地殻変動が起きています。
弊社ナイトてんしょんは、TikTokショートドラマ専門の制作会社として全アカウント累計1億回再生を突破し、クライアント6社以上・累計10作品の制作実績を重ねてきました。この記事では、業界の内側にいるからこそ見える「2026年の市場全体像」「主要プレイヤーの相関図」「今後の成長シナリオ」を、最新データと現場感覚の両面から徹底的に解き明かします。
市場に参入すべきか迷っている企業担当者、制作会社としてポジションを取りたいクリエイター、投資対象としてショートドラマを検討している方ーーすべての方にとって、この記事が判断材料になるはずです。
日本市場は2026年に約1,530億円規模へ到達する見通しであり、映画興行収入に次ぐエンタメ産業へと急浮上している。
市場調査会社YHリサーチの予測によれば、国内のショートドラマ市場は2026年に約1,530億円(約10億ドル)に達する。日本の年間映画興行収入が2,000〜2,500億円であることを考えると、ショートドラマはすでに映画の6〜7割の市場規模に成長したことになります。
この数字の意味を、もう少し具体的に噛み砕いてみよう。
比較対象 | 市場規模(年間) | ショートドラマとの比率 |
|---|---|---|
日本の映画興行収入 | 2,000〜2,500億円 | ショートドラマは約60〜75% |
日本の音楽産業 | 約3,000億円 | ショートドラマは約50% |
日本の出版市場(電子含む) | 約1兆6,000億円 | ショートドラマは約10% |
映画館に足を運ぶ人口が年々減少する一方で、スマートフォンで1〜3分の物語を消費する行動は日常に完全に定着した。特にZ世代からミレニアル世代にかけては、通勤・通学の"スキマ時間"に縦型ドラマを視聴することがもはや習慣になっている。
ショートドラマ市場がこのタイミングで急拡大している背景には、3つの構造的要因がある。
第一に、プラットフォームの成熟だ。 TikTok、Instagram Reels、YouTube Shortsという3大縦型動画プラットフォームが揃い、配信インフラが整った。いまや投稿するだけでアルゴリズムがコンテンツを評価し、適切なオーディエンスに届けてくれます。
第二に、広告主の意識変革。 テレビCMの到達率が低下し、Web動画広告の視聴完了率も頭打ちになるなか、「物語に没入させる」ショートドラマ形式が広告効果の新たな選択肢として注目されている。弊社がPR案件で制作したONE株式会社様の作品は約150万回超えの再生を記録し、従来の広告動画では到達し得ない数値を叩き出しました。
第三に、課金モデルの確立。 BUMPやPOPCORNといった国内ショートドラマアプリが「待つと無料」「都度課金」などマンガアプリ由来のマネタイズモデルを導入し、コンテンツ課金という新たな収益源が生まれた。これにより、広告収益だけに依存しない持続可能なビジネスモデルが構築されつつあります。

世界のショートドラマ市場は2029年に約8.5兆円(566億ドル)に到達する見通しだが、現時点では中国が圧倒的シェアを握る"一極集中型"の市場構造である。
グローバルのショートドラマ市場は、2023年の約55億ドルから2029年には566億ドル(約8兆7,000億円)へと10倍以上の成長が予測されている。これはスマホゲーム市場(約8.9兆円)に匹敵する規模であり、モバイルエンターテインメントの主戦場が「ゲーム」から「ストーリーコンテンツ」へ移行する兆候を示しています。
しかし、この市場には大きな偏りがある。世界のショートドラマアプリは431本存在するが、売上上位50本のうち41本(約82%)が中国発だ。ReelShort、DramaBox、TopShort、GoodShort、ShortTVーーこれらの名前を聞いたことがなくても、アプリストアのランキングでは常に上位に食い込んでいる。
2024年、中国のショートドラマ市場は504.4億元(約1兆円超)に達し、ついに映画の年間興行収入を上回った。中国では視聴者数が5億7,600万人を超え、ネットユーザーの52.4%がショートドラマを視聴するまでに浸透しています。
注目すべきは、中国市場のビジネスモデルが「課金型」から「無料型」へ急速に転換していることだ。バイトダンス社が運営するショートドラマ専門アプリ「紅果」が無料モデルで急成長し、市場全体のゲームルールを変えつつある。この流れは遅かれ早かれ日本にも波及するでしょう。
では、中国が圧倒的シェアを持つ市場で、日本はどこに立ち位置を見出せるのか。
答えは明確だ。量産型コンテンツではなく、IP価値の高い作品で勝負すること。中国のショートドラマは1日に数十本が量産される"消費型コンテンツ"が主流だが、日本の強みはキャラクター設計と世界観構築にある。
実際、日テレの「毎日はにかむ僕たちは。」はSNS総再生26億回超を記録し、Z世代の3人に1人が認知するIPに成長した。弊社の自社IP「嫁の分際で」「パパは全然面倒見てくれない」もそれぞれシリーズ累計1,500万再生超えを達成し、単発のバズではなくシリーズ全体への継続的な視聴を獲得しています。
この「IP化できるかどうか」が、日本市場における勝敗を分ける最大のポイントなのだ。
2026年の日本ショートドラマ市場は、プラットフォーム・制作会社・テレビ局・スタートアップが入り乱れる群雄割拠の様相を呈している。
日本市場のプラットフォームは、大きく3つのレイヤーに分かれています。
レイヤー1:SNSプラットフォーム(拡散・認知獲得)
TikTok、Instagram Reels、YouTube Shortsが担う。フォロワー数ではなくコンテンツの質で評価されるアルゴリズムにより、新規参入者でも数百万再生を獲得できる。
レイヤー2:専用アプリ(課金・マネタイズ)
BUMP(emole社)とPOPCORN(GOKKO社)が国産の二大プラットフォームだ。BUMPは2022年12月のリリースから累計300万ダウンロードを突破し、2025年3月からは世界100カ国・地域で配信を開始。米国・韓国・台湾を重点地域として、日本発コンテンツのグローバル展開を推進しています。POPCORNは2025年2月にローンチし、年間50〜60作品のペースでオリジナルドラマを制作。「あなたのスキマに、感動を。」をコンセプトに課金型プラットフォームとして独自路線を歩んでいる。
海外発では、中国系のReelShort、DramaBox、TopShortが日本語作品の配信を増やしており、広告経由で日本ユーザーへのリーチを拡大中です。
レイヤー3:IP拡張プラットフォーム(二次展開・メディアミックス)
テラーノベルが運営する「テラードラマ」が注目株だ。90万人以上の登録作家と1,000万以上の作品を擁する小説プラットフォームから人気作品を映像化する仕組みで、10億円の資金調達を実施。出版大手トーハンとの共同制作プロジェクトも始動し、原作小説→ショートドラマ→コミカライズ→書籍化という多段階のIP展開を見据えている。

制作会社は機能別に4つのカテゴリーに分類できる。
カテゴリー1:IP開発型(世界観構築×シリーズ運用)
長期的なブランド価値を構築するシリーズ作品を得意とする企業群だ。ごっこ倶楽部(GOKKO)は累計再生数100億回(2025年9月時点)、SNS総フォロワー460万人を誇り、POPCORNという自社プラットフォームまで保有するショートドラマ界の最大手である。
シングメディア(THINGMEDIA)はシリーズAで2億円を調達し、「日本発の物語をグローバルスタンダードへ」をビジョンに掲げてIP開発を強化中。映画やWebtoon、アパレルなど多メディア展開を視野に入れています。
カテゴリー2:マーケティング連動型(制作×運用×データ分析)
弊社ナイトてんしょんが属するカテゴリーだ。単に動画を作るだけでなく、SNS運用と分析までを一貫して行い、クライアントの事業成果に直結させる。弊社は自社TikTok「ナイトてんしょん」で平均50万回超えの再生を維持しながら、Instagram「今日もとりあえず夫婦」では平均150万回超えを記録。この自社運用で培ったノウハウを、クライアントワークにそのまま転用しています。
株式会社リスタート様のReStart Drama(Instagram)では、フォロワー100人からわずか2本の投稿で3,000人に急成長させ、平均200万再生を達成しました。
カテゴリー3:テレビ局発(大規模IP×マス認知)
日テレが2025年12月に始動した「VIRAL POCKET」は、テレビ局初の縦型動画専門組織として業界に衝撃を与えた。母体となるチームは「毎日はにかむ僕たちは。」(SNS総再生26億回超、TikTok平均420万回再生)や「ちょこっとぱーちー」(平均再生100万回超)など、すでに圧倒的な実績を持っています。
今後はIP開発・プロデュース・マーケティング支援の3軸で事業を展開し、イベント・EC・課金コンテンツ・AIなど多角的な展開を予定している。テレビ局が持つキャスティング力と制作ノウハウがショートドラマに本格投入される時代が来たのです。
カテゴリー4:新興スタートアップ(特化領域×資金調達)
FLASH株式会社はシードラウンドで5億円を調達し、縦型ショートアニメ制作に参入。2027年までに300タイトル以上の制作を計画している。HA-LUは広告費ゼロでフォロワー5万人・総再生5,800万回を3ヶ月で達成し、10代〜20代の感性に刺さる作品制作に特化。合計約500話のコンテンツ制作を予定しています。
このほか、AdLink社が公開した「ショートドラマ市場カオスマップ2025年度版」では、さらに多くの制作会社やプラットフォームがマッピングされており、市場参入プレイヤーの厚みが一目で分かる状況です。
プレイヤー | カテゴリー | 主な実績・特徴 |
|---|---|---|
ごっこ倶楽部(GOKKO) | IP開発型 / プラットフォーム | 累計100億回再生、POPCORN運営、年間50〜60作品制作 |
BUMP(emole) | プラットフォーム | 累計300万DL、世界100カ国配信、米韓台に重点展開 |
シングメディア | IP開発型 | シリーズA 2億円調達、グローバルIP展開を推進 |
テラードラマ(テラーノベル) | IP拡張プラットフォーム | 10億円調達、小説→映像→コミカライズの多段階展開 |
FLASH | 新興(アニメ特化) | 5億円調達、2027年までに300タイトル制作計画 |
HA-LU | 新興(Z世代特化) | 広告費ゼロで3ヶ月5,800万再生、500話制作予定 |
ナイトてんしょん | マーケティング連動型 | 費用対効果重視で検討したい方向けのサービス多数 |
2026年のショートドラマ市場は、4つのメガトレンドによって方向性が決定づけられる。制作者も広告主も、この潮流を読み間違えると淘汰される。
2026年以降、「制作だけを行う企業」は急速に競争力を失う。代わりに台頭するのが、制作・運用・データ分析を一体化した"制作運用型企業"だ。
これはSNSの構造的な変化に起因します。TikTokもInstagramも、アルゴリズムは投稿後のパフォーマンスデータ(視聴完了率、エンゲージメント率、シェア率)に基づいてコンテンツの露出を決定する。つまり、投稿後の初動データを分析し、次回の企画にフィードバックする"運用サイクル"を回せる企業だけが、安定的に再生数を積み上げられるのだ。
弊社でもこのサイクルは徹底しています。自社アカウントで毎週投稿→データ分析→脚本改善を繰り返すことで、TikTok「ナイトてんしょん」では平均再生50万回超えを安定維持。このPDCAサイクルの知見をクライアントワークに直接転用することで、Knowunity様のAIドラマでは200万再生、POVドラマでは150万再生を達成しました。
"動画を1本作って納品する"というビジネスモデルは、もはや持続可能ではない。クライアントが本当に求めているのは「再生数が伸び続ける仕組み」であり、それを提供できる企業だけが生き残るのです。
ショートドラマの制作戦略は、明確に2つの方向に分岐している。
世界観構築型(VSD:Vertical Series Drama) は、キャラクターと物語世界を軸にシリーズ展開し、長期的なファンベースとIP価値を構築するアプローチだ。日テレの「毎日はにかむ僕たちは。」や弊社の「嫁の分際で」「パパは全然面倒見てくれない」(各シリーズ累計1,500万再生超え)がこのカテゴリーに属する。制作コストは高くなるが、書籍化・グッズ化・イベント化・ブランドコラボなど二次展開による収益化が見込める。
商品訴求型(プロモーショナルドラマ) は、特定の商品やサービスのPRを目的とした短期施策だ。ストーリーの中に自然に商品を溶け込ませ、「広告感ゼロ」で視聴者の態度変容を促す。弊社がPLAUD JAPAN様と制作したショートドラマはSNS累計100万再生を達成し、商品認知の大幅な向上に貢献しました。
重要なのは、どちらが正解かではなく、自社の目的に合った戦略を選択することです。ブランド認知を長期的に積み上げたいなら世界観構築型、短期的なキャンペーン効果を狙うなら商品訴求型。両方を組み合わせるハイブリッド戦略も有効でしょう。
2026年は、AIが脚本・編集・キャスティング支援まで担う時代に突入する年だ。
ChatGPTをはじめとする生成AIがブランドテーマやトーンに合わせてストーリー案やセリフを自動生成し、動画編集AIがカット割りやBGM選定を半自動化する。これにより、制作コストは従来の3分の1から5分の1にまで圧縮される可能性がある。
サイバーエージェントの調査でも、AIによる最大のインパクトは「制作コストの劇的な低下」と指摘されている。動画広告のCPMが高いという課題に対し、制作コストが限りなくゼロに近づくことでハードルが下がり、特に縦型動画ではその影響が顕著に出ると見込まれています。
ただし、AIはあくまで"道具"であり、"感情を動かす脚本"は依然として人間の領域だ。弊社の経験では、AIが出力するストーリーは構造的には正しくても、「視聴者の心を掴む冒頭の引き」や「予想を裏切る展開」といった"人間の感性"が必要な部分では、まだプロの脚本家に及ばない。AIを活用しつつ、最終的なクリエイティブジャッジは人間が行うーーこのバランスが2026年の制作現場のスタンダードになるでしょう。
2026年以降、企業のマーケティングは"一発のキャンペーン動画"からシリーズ型・連続ドラマ型のブランド発信へシフトする。
この背景にあるのは、Z世代の消費行動の変化だ。商品スペックや価格ではなく、「そのブランドの世界観に共感できるか」で購買を決定する傾向が強まっている。ショートドラマはまさにこの"共鳴"を生み出すのに最適なフォーマットなのです。
弊社がヘルスアンドライツ様と制作したケアミーPRドラマは、SNS累計50万再生超えを記録。商品を前面に出すのではなく、登場人物の悩みや感情に寄り添うストーリーの中で自然に商品が登場する構成にしたことで、コメント欄には「泣いた」「自分の話みたい」といった共感の声が多数寄せられました。
もはや広告は"見せるもの"ではなく、"一緒に感じるもの"になりつつある。この本質的な変化を理解しているかどうかが、2026年のマーケティング成功を左右するのだ。
ショートドラマ市場の成長を後押しする最大の外部要因は、動画広告市場の爆発的拡大だ。2026年に動画広告は初の1兆円超えを達成し、そのなかで縦型動画のシェアが急速に拡大している。
サイバーエージェントとデジタルインファクトの共同調査によれば、2025年の日本の動画広告市場は前年比22%増の8,855億円に到達。2026年には前年比18%増の1兆437億円となり、初めて1兆円を突破する見通しです。
さらに電通グループの調査では、2025年のビデオ(動画)広告費は初の1兆円突破を達成し、2026年も二桁成長を維持して前年比114.7%の1兆1,783億円に達する見込みだ。
日本の総広告費に占めるインターネット広告費の割合は2025年に50.2%と初めて過半数を超えた。テレビ広告費との逆転はすでに数年前に起きていたが、広告費全体の半分以上がデジタルに流れる時代に入ったことで、ショートドラマを含む動画コンテンツへの予算配分はさらに加速するでしょう。
なかでも際立つのが、縦型動画広告の急成長だ。
年 | 縦型動画広告市場 | スマホ動画広告に占める割合 |
|---|---|---|
2023年 | ーー | 8.4% |
2024年 | 900億円 | 12.4% |
2025年 | 2,049億円 | 29.1% |
2029年(予測) | 5,648億円 | 42.5% |
2024年から2025年にかけて、縦型動画広告は前年比155.9%と大幅に成長。スマートフォン向け動画広告全体の約3割を縦型が占めるまでに拡大しました。2029年には5,648億円に達し、スマホ動画広告の42.5%を占めると予測されています。
この縦型動画広告の拡大は、ショートドラマにとって強力な追い風になる。なぜなら、縦型動画広告の中でもショートドラマ形式は最も視聴完了率が高く、エンゲージメントを生みやすいフォーマットだからだ。
広告主の視点から見たメリットを整理するとこうなります。
視聴完了率の高さ: 物語の"引き"があるため、通常の動画広告(視聴完了率15〜25%)に対してショートドラマは30%以上を狙える
ネガティブ反応の少なさ: 「広告感ゼロ」の構成により、スキップ率が大幅に低下する
二次拡散の自動化: 面白いストーリーはユーザーが自発的にシェアするため、追加の広告費なしでリーチが拡大する
ブランドリフトの向上: 商品を直接訴求するのではなく、感情体験を通じてブランドへの好意度を高められる
弊社のクライアント事例でも、株式会社リスタート様のReStart Dramaでは広告費を一切かけずに平均200万再生を達成しています。アルゴリズムが"良質なコンテンツ"を無料で拡散してくれる仕組みが、ショートドラマの最大の武器なのだ。
累計1億回再生を突破した制作チームとして、断言できることがある。2026年のショートドラマ市場で生き残れるのは、「3つの条件」を満たした企業だけだ。
クライアントに「この戦略で再生数が伸びます」と提案するなら、まず自社アカウントでそれを証明していなければ説得力がない。弊社が自社TikTokで平均50万回超え、自社Instagramで平均150万回超えを維持しているのは、提案の裏付けとなる"実証データ"を常にアップデートするためです。
自社IP「嫁の分際で」「パパは全然面倒見てくれない」の各シリーズ累計1,500万再生超え、「なんで私だけ」の累計1,000万再生超えーーこれらの数字は、制作チームの力量を示す最もわかりやすい証拠だ。自社IP3シリーズ合計で約4,000万再生超という実績は、クライアントにとって「この会社なら任せられる」という判断材料になります。
前述のトレンドで述べた通り、2026年は「制作運用型企業」が主流になる。脚本を書いて、撮影して、編集して、投稿して、データを分析して、次の企画にフィードバックするーーこの一連のサイクルを、一つのチームで完結できるかどうかが問われる時代だ。
外注を挟むと、データのフィードバックに時間がかかり、PDCAの回転速度が落ちる。結果として、アルゴリズムの変化に対応できず再生数が頭打ちになる。弊社が受注クライアント6社以上、累計制作10作品の実績を重ねてこられたのは、企画・脚本・撮影・編集・運用・分析のすべてを社内で完結させているからです。
ショートドラマ制作に興味はあるが、いきなり数十万〜数百万円の予算は出せないーーそんな企業は非常に多い。だからこそ、まず小さく試せる「入口商品」を用意することが重要だ。
弊社では、1万円/本のドアノック動画をエントリー商品として用意しています。短尺で制作コストを抑えつつ、ショートドラマの効果を実感してもらう。そこから本格制作へとステップアップしていただく。
このファネル構造があるからこそ、クライアントはリスクを最小限に抑えながらショートドラママーケティングに参入できる。「いきなり大型発注」ではなく、「まず1本試してみる」というハードルの低さが、結果的に成約率を高めるのです。
最後に、制作会社として見えている2026年の"勝ち筋"を共有しよう。
短期的な勝ち筋:商品訴求型ドラマ×SNS広告運用
即効性のある成果を求める企業に対して、ショートドラマ形式の広告コンテンツを制作し、SNS運用までワンストップで請け負う。予算規模は月額10〜50万円が主戦場であり、中小企業でも手が届く価格帯だ。
中長期的な勝ち筋:自社IP開発×プラットフォーム展開
オリジナルIPを開発し、BUMPやPOPCORN、テラードラマなどの課金プラットフォームで収益化する。さらにコミカライズ、グッズ化、イベント化といった二次展開でIPの収益を最大化する。投資回収に時間がかかるが、当たれば圧倒的な収益を生む。
ハイブリッド型:クライアントワークで稼ぎながら自社IPを育てる
弊社が取っている戦略がまさにこれだ。クライアントワークで安定的なキャッシュフローを確保しつつ、自社IPの開発と運用を並行して進める。リスクを分散しながら成長を目指せるモデルです。
市場調査会社YHリサーチの予測データに基づく数値です。世界市場が2029年に566億ドル(約8.5兆円)に拡大する成長率や、動画広告市場が2026年に1兆円を突破する見通しを考慮すると、十分に達成可能な数字だと考えています。ただし、規制環境の変化やプラットフォームの方針転換といった不確定要素はあるため、あくまで"見通し"として捉えるのが適切でしょう。
量産型コンテンツでは中国企業と正面から競争するのは困難ですが、IP価値の高い作品で勝負する余地は十分にあります。日本のアニメ・マンガ文化に裏打ちされたキャラクター設計と世界観構築は、グローバルでも強い競争力を持つ。実際、BUMPは日本発コンテンツで世界100カ国への展開を開始し、日テレの「毎日はにかむ僕たちは。」はSNS総再生26億回超を記録しています。日本は"量"ではなく"質とIP化"で勝負すべきです。
制作会社や作品のクオリティによって幅がありますが、テスト的に始めるなら数万円〜、本格的な制作は10万円〜が一般的だ。弊社では1万円/本のドアノック動画からスタートし、効果を確認してから本格制作(10万円/本〜)へ進むステップアップ型を推奨しています。テレビCM(1本500万〜3,000万円)と比較すると、桁違いに低コストで始められるのがショートドラマの強みです。
社内にSNS運用の経験者がいて、脚本力と映像制作スキルがある場合は内製も選択肢になります。ただし、アルゴリズムに最適化された脚本構成、縦型特有の撮影・編集ノウハウ、投稿後の分析・改善サイクルなど、専門的な知見が必要な領域が多い。まずは制作会社に数本依頼して「型」を学び、その後に一部を内製化するハイブリッドアプローチが現実的でしょう。
世界市場は2029年に566億ドル(約8.5兆円)に達する予測があり、これはスマホゲーム市場に匹敵する規模です。日本市場も動画広告市場の拡大(2029年に1兆6,336億円予測)に伴い、継続的に成長すると見込まれています。特に、課金モデルの進化、AI制作技術の普及、テレビ局の本格参入といった複数の成長ドライバーが存在するため、少なくとも2030年頃までは右肩上がりの成長が続くと考えています。
技術的には、AIの進化により「それなりの動画」を作ること自体のハードルは大幅に下がるでしょう。しかし、"バズる作品"と"バズらない作品"の差は、AIでは埋められない「感情設計力」にある。冒頭の"引き"で視聴者を止め、展開の緩急で感情を揺さぶり、ラストで満足感を与えるーーこの脚本力は依然として人間の領域です。AIは制作コストを下げる"効率化ツール"であり、クリエイティブの質を担保する"代替手段"ではないのだ。
目的によって最適なプラットフォームは異なります。Z世代へのリーチと拡散力を最大化するならTikTok、25〜40代の女性をターゲットにするならInstagram、長尺への誘導やSEO効果を狙うならYouTube Shortsが有効です。弊社の実績では、TikTok「ナイトてんしょん」で平均50万回超え、Instagram「今日もとりあえず夫婦」で平均150万回超えと、プラットフォームごとに異なる戦略で成果を出しています。まずは1プラットフォームに集中し、成功パターンを確立してから横展開するのが鉄則でしょう。
IP化とは、ショートドラマのキャラクターや世界観を「知的財産」として管理し、ドラマ以外のメディアや商品に展開することです。具体的には、人気シリーズのコミカライズ(漫画化)、書籍化、グッズ展開、イベント開催、ブランドコラボなどが含まれます。ごっこ倶楽部が舞台「GOKKO THE STAGE」を開催したり、テラーノベルが小説→ドラマ→コミカライズの多段階展開を進めているのが好例です。ドラマ単体の再生数収益だけでなく、IPとしての総合的な収益化を目指す戦略であり、2026年以降の市場で大きな競争軸になるでしょう。
いかがだっただろうか。2026年のショートドラマ市場は、日本だけで1,530億円、世界では2029年に8.5兆円に到達する見通しであり、映画・テレビに次ぐ"第三の映像産業"として確立されつつある。
この記事で示した4つのメガトレンドーー制作運用型企業の台頭、二極化する制作戦略、AI×映像制作の進化、共鳴型マーケティングへのシフトーーは、すべて「ショートドラマが"バズ動画"から"ビジネスインフラ"へと進化する」という一つの大きな流れを示しています。
市場の拡大は、参入者にとってチャンスであると同時に、競争の激化も意味する。だからこそ、自社の強みと目的を明確にし、適切なポジショニングを取ることが重要だ。
ショートドラマという新しいメディアが、あなたのビジネスにどんな可能性をもたらすのか。一度、真剣に検討してみてもよいのではないだろうか。
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弊社ナイトてんしょんは、ドラマを起点に事業課題を解決することを目指すドラママーケティングの会社です。クライアント様のSNS×ショートドラマ戦略を企画から運用まで一貫してサポートしています。2投稿で3000フォロワー増加、1投稿でリンククリック数2000以上突破など、数々の実績が出始めています。「まず1本試してみたい」「費用感を知りたい」といったご相談も受け付けておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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