ショートドラマを広告代理店経由で頼むか、制作会社へ直接発注するかは、同じ制作範囲で「誰が何を担い、その作業が見積もりのどこに入っているか」をそろえて比べます。代理店を通すと、制作会社への支払いに代理店の企画・進行・広告運用の作業分が加わります。その作業を社内で引き受けられるなら直接発注、引き受けられないなら代理店経由が合う、というのが基本の判断です。

ナイトてんしょんへ直接ご依頼いただく場合の単発制作は、POVが4万円/本〜・3本以上、ライトが5万円/本〜・3本以上、本格が15万円/本〜・2本以上で、キャスト費・スタジオ費込みです。最低本数で計算すると、順に12万円〜、15万円〜、30万円〜になります。条件の詳細は公開料金に載せています。

この記事は、発注先を一つに決める前の担当者が、二つの見積もりを同じ物差しで読むための手順です。代理店が制作会社へ再委託する側の段取りは代理店が動画制作を外注するときで扱っています。

費用の差は「代理店の作業分」で生まれる

代理店経由の見積もりが直接発注より高く見えるとき、その差は中間の手数料だけとは限りません。代理店が担う作業には、企画のとりまとめ、制作会社の選定と進行、広告の配信設定、成果の報告などがあります。直接発注にすると、これらの作業は発注側の担当者へ戻ってきます。

金額だけを比べると、社内の作業時間を0円として扱うことになります。比べるときは、次のように作業ごとに担当を書き出してください。

関係を整理 社内で担える作業で発注先を決める 社内の状況 合う発注の形 窓口と確認役がいる 制作会社へ直接発注 複数の施策と報告を まとめたい 代理店経由 配信だけ任せたい 制作は直接・配信は代理 店
本記事の判断の目安。費用や成果を保証するものではありません。
作業代理店経由の場合直接発注の場合
企画の方向づけ代理店がまとめ、制作会社と詰める発注側が制作会社と直接詰める
台本・初稿の確認代理店が一次確認し、発注側へ上げる発注側が制作会社から直接受け取る
社内の承認回し代理店が資料をそろえることが多い発注側の担当者が回す
広告の配信代理店が運用することが多い社内で運用するか、別途依頼する
成果の報告代理店が媒体と制作をまとめて報告媒体ごとに社内で集計する

この表は担当の分かれ方の例です。実際にどこまで含むかは契約ごとに違うため、見積もりの前に、上の5行それぞれで「誰がやるか」を書面で確かめます。

直接発注が向くのは、社内に窓口と確認役がいるとき

直接発注は、制作会社と話す窓口を社内に一人置き、その人が台本と初稿の確認を回せる場合に向いています。修正の意図を伝える途中に人が入らないので、指示の取り違えが起きにくくなります。

一方で、窓口の担当者が他の業務と兼任していると、確認の返事が遅れ、撮影日や公開日がずれます。直接発注で費用が下がっても、担当者の作業時間が増えることは見積もりに出てきません。内製と外注の比べ方と同じく、社内の作業時間を含めた総額で判断してください。

直接発注の前にそろえるもの

  • 動画で伝えたい商品の特徴と、言ってはいけない表現
  • 公開するアカウントと、公開の頻度
  • 台本と初稿を確認する人、最終的に承認する人
  • 広告として配信するかどうか、配信するなら誰が運用するか

最後の項目が決まっていないと、制作が終わってから配信の担当を探すことになります。広告に使う予定があるなら、発注の時点で決めておきます。

代理店経由が向くのは、配信と複数の制作物をまとめたいとき

代理店経由は、ショートドラマのほかにバナーや検索広告など複数の施策を同時に動かし、報告を一つにまとめたい場合に向いています。媒体ごとの配信設定や予算配分を社内で判断できないときも、代理店に任せるほうが進めやすくなります。

すでに付き合いのある代理店がいるなら、その代理店から制作会社を紹介してもらう形も選べます。その場合も、制作会社が誰で、どこまでの作業を担うのかは発注側が把握しておきます。修正の要望が途中で薄まらないよう、初稿の段階で制作会社の担当者と話せる場を設けてもらうと、意図のずれを早く見つけられます。

広告アカウントの権限は、発注側が持つ

代理店経由でも直接発注でも、広告を配信するアカウントの権限は発注側が持っておきます。契約を終えたあとに過去の配信データを見られなくなると、次の担当者が同じ検証をやり直すことになるためです。

Google広告では、アカウントに招待するユーザーごとにアクセスレベルを選べます。Googleのヘルプでは、管理者がアクセスの許可や変更をでき、標準はキャンペーンの編集とレポートの実行、読み取り専用は表示とレポートの実行ができると説明しています。運用を任せる相手には標準を渡し、管理者は社内に残す、という分け方が考えられます。ほかの媒体でも、どの権限を誰が持つかを契約前に確認してください。

インフルエンサーの投稿や自然な投稿に見える形など、広告だと分かりにくい形で配信する動画には、広告であることの表示が必要です。消費者庁の説明では、2023年10月1日からステルスマーケティングが景品表示法違反となり、規制の対象は商品・サービスを供給する事業者(広告主)だとしています。代理店経由で頼んだ場合も表示の責任は発注側に残るため、代理店や制作会社に任せきりにしないようにします。考え方は広告動画のPR表記にまとめています。

二つの見積もりを並べる手順

見積もりを受け取ったら、次の順に確認すると、金額の差がどこから来ているかを読み取れます。

流れをつかむ 二つの見積もりは4段で読む 1 条件をそろえる 本数・尺・公開先・修正回数 2 費用を分けてもらう 制作費と企画・進行・配信の作業費 3 社内に戻る作業を見積もる 担当者の時間を足す 4 配信の費用を分ける 運用の手数料と広告費
見積もりを比べる順番。金額は各社の見積もりで確認します。
  1. 本数・尺・公開先・修正回数をそろえる。条件が違う見積もりは比べられません。
  2. 制作費と、企画・進行・配信の作業費を分けて書いてもらう。「一式」のままだと差の理由が分かりません。
  3. 直接発注にした場合に社内へ戻る作業を書き出し、担当者の時間を見積もる。
  4. 広告配信を含む場合は、運用の手数料と広告費そのものを分けて確認する。

当社の広告運用は、ドラマ型SNS運用とセットの「広告運用コミコミプラン」として、広告運用額の10%/月(最低4万円/月)で配信を代行しています。広告費は別途で、広告運用だけを単体ではお受けしていません。制作だけを直接ご依頼いただき、配信は御社や代理店が担う形もご相談いただけます。料金とプランの全体はサービス一覧で確認できます。

社内で予算を通すときの資料の作り方は動画制作の稟議、見積書の費目の読み方は制作費の内訳で解説しています。

よくある質問

直接発注のほうが必ず安くなりますか?

支払う金額が下がる場合でも、総額で安くなるとは限りません。代理店が担っていた企画のとりまとめ、確認の回し、配信、報告の作業が社内へ戻るためです。担当者の作業時間を含めて比べてください。

代理店経由で頼むと、制作会社と直接話せませんか?

契約の形によります。窓口を代理店に一本化する場合でも、初稿の確認に制作会社の担当者が同席できるかを、発注前に代理店へ確認しておくと、修正の意図が伝わりやすくなります。

制作は直接発注し、配信だけを代理店に頼めますか?

頼めます。その場合は、完成した動画を誰がいつ代理店へ渡すか、配信用に縦横比や尺を変えた版が必要かを、制作の発注時に決めておきます。広告アカウントの管理者権限は発注側に残してください。

小さい予算でも直接発注できますか?

当社の単発制作は、最低本数での制作費がPOV12万円〜、ライト15万円〜、本格30万円〜です。この範囲で本数と形式を選び、配信を自社で行えば、代理店を通さずに始められます。どの形式が合うか迷う場合は、POVと本格ドラマの選び方を参考にしてください。