ショートドラマへインフルエンサーを起用するときは、出演してもらう仕事、本人のアカウントで投稿する仕事、その動画を広告として使う仕事を分けて依頼します。出演の承諾だけでは、本人投稿や広告利用まで合意したことにはなりません。
候補者は、役を演じられるか、届けたい人との接点があるか、依頼する範囲と日程に対応できるかで比較しましょう。フォロワー数が多くても、再生数や売上が保証されるわけではありません。本記事は、企業の発注担当者が依頼書を作るための編集部の提案です。
出演・本人投稿・広告利用を分ける
「ドラマに出てください」という依頼と、「完成動画をあなたのアカウントへ投稿してください」という依頼は別です。企業の公式アカウントにだけ掲載するのか、本人投稿を含むのかで、確認する素材、投稿日時、公開後の数字の受け取り方が変わります。
広告利用を予定するなら、どのアカウントの投稿を、どの媒体で、いつまで使いたいかを伝えます。短く編集した版やサムネイルへの顔写真使用など、完成動画以外に利用したいものも依頼時に書き出してください。条件は相手との合意で確定します。
| 依頼する仕事 | 最初に確かめること |
|---|---|
| 出演 | 役柄、撮影日、台詞、衣装、撮影時間 |
| 本人投稿 | 投稿先、素材、確認方法、公開予定 |
| 広告利用 | 媒体、利用期間、編集する範囲 |
| 数字の共有 | 取得できる指標と報告日 |
| 続編 | 次回の出演可否と条件を相談する時期 |
社員や俳優も含めて候補を検討する段階なら、出演者の選び方を先に確認できます。施策全体の予算や始め方はショートドラマ広告の発注で整理しています。
フォロワー数に加え、役と読者への適合を見る
演技は実際の役に近い素材で確かめる
普段の投稿が一人語り中心の人と、相手の台詞を受けて演じる人では、確認したい内容が違います。公開されている動画を見るときは、表情だけで判断せず、台詞の受け渡し、動作、相手を見る間を確認します。必要なら、短い読み合わせや試演を依頼できるか相談しましょう。
試演を頼む場合は、確認用であること、利用先、保存する範囲を説明します。企画の都合で候補者に無償の作業を当然のように求めず、依頼内容と費用を先に相談してください。公開する演技の合否と、フォロワーへの到達可能性は別の判断として残します。
届けたい人との関係を確認する
本人から共有可能な範囲で、最近の投稿の到達や視聴者の傾向を確認します。過去の最大再生数だけでは、今回の内容が届く相手は分かりません。通常投稿と広告投稿、投稿時期、媒体、動画のテーマが違う場合は、その違いを記録して比較します。
美容や健康の商品だから特定の発信者を選べば信頼される、と一律には判断しません。商品の条件を正確に説明できるか、本人が普段扱う話題と無理なくつながるかを企画案で確認します。候補者の私生活を広く調べることは、この確認の代わりになりません。
費用は依頼する作業ごとに比較する
出演料のほかに、本人投稿、広告利用、再編集、衣装、交通、追加撮影などが見積もりに含まれるかを照合します。報酬がフォロワー数だけで決まると考えず、相手の条件と依頼範囲を同じ表に置いてください。
| 見積もりの欄 | 比較時にそろえる条件 |
|---|---|
| 出演 | 日数、拘束予定、演じる役 |
| 投稿 | 投稿先、本数、公開を続ける期間 |
| 広告 | 利用媒体、期間、使用する版 |
| 修正 | 台本確認と再撮影を含むか |
| 継続 | 続編の予定と再調整が必要な条件 |
当社へ依頼する場合も、希望する候補者がいるか、本人投稿を求めるかをお知らせください。制作本数だけの見積もりと、起用・投稿まで含む見積もりを混ぜずに確認します。動画制作の相見積もりでは、条件のそろえ方を説明しています。
商品の役割を、出演者の動作で見せる
知名度のある人が画面にいれば、商品が伝わるとは限りません。台本の段階で、その人が何に困り、商品をどう使い、場面がどう変わるかを確認します。本人の普段の口調を残したい場合も、事実と異なる商品説明にならないよう商品担当者が照合します。
架空例:収納用品を使う同僚の会話
撮影前の片付けで必要な道具が見つからず、同僚が収納場所を示す場面を考えます。これは説明用の架空例です。起用する人が道具を探す役でも、収納を紹介する役でも、商品を使う動作が見えるかを確認します。
「この人が勧めるから便利」という説明だけで終わらせず、何がどこに収まるかを画面で見せる案と比較してください。商品の性能を誇張した演出や、根拠のない使用者の声を足すことは避けます。台本の作り方はショートドラマの脚本へつながります。
広告であることが伝わる表示を確認する
消費者庁は、事業者が表示内容の決定に関与した投稿について、一般消費者が事業者の表示だと分かることを求めています。無償提供だけで一律に判断するものではなく、依頼のやり取りや関係性なども確認します。消費者庁のQ&A
同Q&Aは、動画の冒頭に表示するだけでは、途中から見た人に伝わらない場合があることも説明しています。表示する言葉、位置、時間を、実際の動画で確認してください。規制対象は原則として広告主ですが、共同して商品を供給する場合などの例外もあります。個別案件は表示全体と取引関係を踏まえて確認します。
YouTubeでは、有料プロモーションが含まれる動画について、投稿者が設定で申告するよう案内しています。YouTubeの有料プロモーションの説明を確認し、本人と自社の公開担当のどちらが設定を行うかを決めてください。
これは日本の表示規制の確認です。投稿先が定める広告・タイアップの設定も、公開担当者が別に確認してください。この記事の記述だけで、すべての媒体や商材について公開可能とは判定しません。
公開後は、出演と配信の結果を分けて見る
本人投稿と企業投稿を実施した場合、どの投稿で何が起きたかを別々に記録します。広告を追加した投稿の再生数と、広告なしの投稿を同じ条件として比べないようにします。クリック、サイト訪問、問い合わせの受信は別の指標です。
次回の起用を決める際は、動画内で商品が伝わったか、目的に合う視聴者へ届いたか、確認・修正の進め方に無理がなかったかを振り返ります。数字の変化を出演者だけの効果にせず、台本や配信条件も記録して次の企画へ反映してください。
よくある質問
出演してもらえば本人のフォロワーへ届きますか?
出演だけでは本人投稿まで含みません。企業アカウントだけに掲載する場合、本人のフォロワーへ同じように届くとは言えません。本人投稿や紹介も求めるなら、依頼範囲として明記します。
フォロワーが多い人を選べば成功しますか?
フォロワー数だけでは判断できません。役に合う演技、最近の投稿の視聴者、商品との関係、依頼範囲を合わせて確認します。過去の再生数を今回の最低成果として扱わないようにしてください。
撮影後に広告でも使いたくなったらどうしますか?
まず合意済みの利用範囲を確認します。含まれていなければ、媒体・期間・編集内容を示して追加の相談をします。許諾や追加費用の確認が終わる前に配信へ進めない運用にしましょう。
依頼書に、出演の先の仕事も書く
候補者へ連絡する前に、出演、本人投稿、広告利用、数字の共有のうち何を頼みたいかを書き出してください。未定の項目は未定と伝え、あとで追加する場合の相談方法まで決めておくと、役割の取り違えを防げます。
ナイトてんしょんへのご相談は、ショートドラマ制作サービスをご確認のうえ、お問い合わせから商品と起用の希望をお知らせください。